元々他人とのコミュニケーション術に優れる女性ですが、その中でも特にママさん世代は人生経験も適度に積み重ね、他の方とのコミュニケーションの取り方や立ち位置、距離感の取り方に長けています。これらのスキルは当然複雑な対応が要求される介護の世界においても極めて貴重な能力です。
これまで人付き合いが上手かったものの、そういった能力をサービスの仕事においていまいち活かし切れず悶々としていたママさん世代もいるでしょう。しかし彼女達であれば他の世代や性別では正直きつさを感じてしまう介護に対し、むしろ仕事やりがいを感じて仕事に取組める可能性が高いです。
確かに全ての介護利用者がこうしたサービスに対しストレートに感謝の気持ちを伝えてくれる訳ではありません。ただこうした反応でさえも多くのママさん世代は家庭内において夫や子供を相手に経験済みであり、それだけで落ち込んでしまったり仕事に身が入らなくなってしまったりという事はあまりありません。コミュニケーションの中で生じるストレスへの対処法を良く心得ているからに他ならず、これはそうしたストレスの連続となりがちな介護の仕事において極めて大きな武器となるのです。
また逆に言えば普段はあまり感謝の気持ちを貰う機会が少ないからこそ、意外な場面でふと被介護者やその家族から感謝の気持ちを伝えられるとそれが思わぬ喜びとなり、更なる仕事やりがいへと転化していきます。日頃から努力していればいつか必ずそういった場面は訪れるでしょう。